ハードとソフト
夏になると否応なしに着てしまう服、それは今も昔もTシャツだろう。
洋服をゲームのハードとソフトの関係性で考えるとTシャツ、カットソーは間違いなくソフト側に当たる。
沢山あるに越した事はないしTシャツはカートリッジのように取り替えるものだ。
つまり耐用年数が基本的には短い傾向にある。
ヴィンテージとして着ていくものやボロを楽しむスタイルもあるがそれはまた別の話。
カートリッジ交換の目安
明確な破けや目立つシミがある場合を除くとカートリッジ交換の目安はどのような指標があるだろうか考えてみた。
- 首元のヨレ
- 摩耗による生地が薄くなる
- 色落ちしすぎている
ざっとこんなところが交換の目安になってくると私は考える。
清潔感の欠落になりやすいため抑えたいポイントである。
某ファストファッションのシャツは一度洗濯しただけてヨレた事がある。
ファストを地でいくそのスピード感に私は目眩がした。
耐久性の見分け方
ざっくりとまとめると耐久性があるか否かの見分け方には以下の2点が挙げられる。
- リブがボディよりも厚みがあるもの
- ボディのウェイトに重みがあるもの
とてもシンプル。
例えばHLVTCで最もタフなカットソーは「Hybrid racing shirts」になる。
リブも含めCORDURAの素材を使用しており生地のウェイトもスウェットとTシャツの間ほどの16番天竺なのでそうそうダレない。
YouTubeでは、耐久性のあるシャツの見分け方や洗濯方法などについても説明しているので、詳しくはそちらを観ていただけるとありがたいです。
CODURAはイメージ通りのタフさ
私のアパレルブランドHLVTCはCODURA素材を用いた1枚のTシャツから始まった。
機能的でエッジの効いたな最高のシャツを作ろうというところから始めたのもありカットソーにも思い入れがある。
この画像を見てほしい。
画像向かって左が4年ほど前にブランド立ち上げ時に制作した最終サンプル、右が新品である。
頻度としては1シーズン20回ほど着ているだろうか。合計で約80回ほど洗濯を繰り返したものとの比較だ。
元々ナイロンとの混紡なのでフェードしたような炭黒色であり、色落ちこそしているがネックのヨレがあまり見られない。
バックパックなどで使われる事も多いCODURAはさすがのタフさである。
なぜCORDURAは丈夫なのか
CORDURAは耐久性に優れた特殊な素材で、そのタフさと優れた性能にはいくつかの理由が存在する。
- 【強靭な繊維構造】
- CORDURAは、高強度のナイロン繊維で構成されており、その織り方や製造プロセスによって他の素材よりも耐久性が向上。
これにより繊維が引っ張られたり摩擦に耐える能力が強化される。 - 【耐摩耗性】
- CORDURAは、通常の繊維よりも摩耗に対する耐性が高いため、長期間の使用や激しいアクティビティにも耐えることが可能。
アウトドアやスポーツウェアなど、ハードな状況での使用に適している。 - 【耐引裂性】
- CORDURAの繊維は引っ張りに対しても非常に強く、耐久性があり、素材が破れたり切れたりするリスクが軽減される。
- 【軽量で柔軟】
- 優れた強度と耐久性にもかかわらず、CORDURAは比較的軽量で柔軟な素材なので動きやすさや着心地が確保される。
- 【防水性と耐候性】
- CORDURAは、多くの製品で防水コーティングや特殊な加工を施すことができ、さらに耐候性にも優れている。これにより、悪天候や外部環境から素材を保護し、永く使える。
CORDURA製のカットソーは、これらの特性によって普段使いからアウトドアアクティビティまで幅広い状況で活用できる頑丈で信頼性のある選択肢であると言える。
ベーシックのローテーション
こうなってくるとカートリッジ交換の目安がわかりにくい。
個人的には色落ちしすぎてきたら、ネックがもう少しヨレたら、という基準になる。
私は気に入ったベーシックアイテムを複数購入する性質であるが、これはなかなか良い。
シャツにとどまらずカートリッジに準ずるものはだいたい同じものを用意しローテーションで回すと永久機関の如く耐久性を遺憾なく発揮しながら長く着ていける。
とっておきの一着の服ももちろん素敵だが、それを支える気に入ったワードローブがしっかりしているのも服を選ぶ際のストレス軽減に繋がると考える。
第二の皮膚
最も肌に触れる服。ほぼ一日中服を着ている我々にとってシャツはとても身近な存在であり、私は年間を通してずっと着ている。
これからもHLVTCは天然、化繊問わず様々なカットソーを制作していくが、その都度素材を変えていくだろう。
何百、何千、何万とある素材の中からこれぞという選び方をして皆さんの体に寄り添う優しい服作りをしていきたい。空気のように、または第二の皮膚のように、体へのファーストタッチを大切に。